ギャラリー 文章とかその1 忍者ブログ
[7]  [6]  [8]  [5]  [4]  [3]  [2]  [1
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ジャガーさんがヘンタイです
なんだかちょっと暗いです
n181.png
それでもよければ・・・























「なぁなぁ、お前さ、オナニーいつやってるの?」
ぶっ!
食べてたうどんを吐いてしまった。



すぺしゃるきゅー



「っさんっざんためておいて、なんて質問するんら!!!」
全力で取り乱してしまった。

「だって、昨日思いついて、気になって気になって眠れなかったんだもん」
悪びれることなく首をかしげながら質問の主は答えた。
「らからって、あんな時間にやってきて、非常識な奴らな!」

今日は赤髪の隣人によるチャイムの嵐で目覚めた。
まだ6時だった。
オラはいつも決まって7時に起き、さんぽし、朝食をつくり、9時に皆を起こしている。
リズムを狂わされるのは好きじゃない。

もの凄く訊きたいことがある。どうしても来て欲しい。朝ごはん奢るから。
奴にそう言われ、こんな朝早くから営業してる和食屋に連れてこられたのだ。
深刻な顔してるし、何かと思ったら、なんだその質問は。
ふああ。
欠伸が出る。

「答えろってー質問」
「・・・・や!」

なんで、そんなプライベートなこと、喋らなきゃいけないんら。

「オレはさ、ピヨひこの前で堂々とするんだ」
ぶっ!
なにを言い出すんだこのど変態!
「教えてくれんれもいいわ!」

「だからさ、ケミおとお前が二人だったときは、お互い見せ合いッことかしてたのかなーって思ってたんだ。
でも、いまは女いるだろ?だから、どうしてるんだろうって。」
あまりの言葉に絶句する。
「まず見せ合いッこなんてしてねぇ!!!」
ごほごほ。
びっくりしすぎて咳き込んだ。
顔から火でそうだ。
あのピヨちゃんが、見せ合いッこなんてしてんのか・・・?

「へぇ。まじで?じゃあどうしてるの?」
「お、オラは・・・・一人の時とかに…したり…。外とかれ、したり。」
恥かしい。
なんでこんな話せにゃならんのか。
「一人って・・・。あいつら結構部屋にいないか?」
「ら、らから外でもするんらってば!それにお前の思ってるぐらいの頻度じゃねぇよ、多分。」
「ん?どの位の頻度?」
「知らん!!もう!いいらろーそんなこと・・・!」
「じゃあじゃあ、外って何処?」
「いいかげんにしろってば!」
「野外??意外とやるな。」
「なわけないらろ!!!!お、オラはちゃんと素泊まりのホテルとか借りるの!」
「へー。カラオケとか満喫かと思った。」
「わかってるなら訊くんじゃねぇろ!」

まったくこいつは!!
なんなんら!

ずずーっ
うどんを流し込んで料金を置く。
これ以上話してらんねぇ!

「キム公ー!まてって。」
奴が赤い髪を揺らしてケラケラ笑う。
うるせぇろ!

全力で走ったの、久しぶりだ。

「ただいま。」
疲れきって帰宅。
まだ9時前だ。
間に合った。
急いで朝食を作る。
皆を起こさねば。

ああ、何時までこんな生活するんらろう。

不意に頭によぎる。

オラを頼りに柄沢くんや卵ちゃんは組織を抜けてきた。
コブちゃんだって、何も言わないけど、そうなんだと思う。
リーダーの責任をこれからもずっと背負い続けるのか?オラ。

プライベートのかけらもないワンルームで
5人で
これからずっと住み続けられるのか?

ケミおと二人で住んでたときと今とでは違う。

オラは、一度・・・リーダーという職種から逃げたんだ

責任を放棄したんら・・・

そして、ケミおを選んでしまった・・・。



は。

今きづいてはいけないことに気づいた。

嫌な汗が出てくる。
いたたまれない気持ちになってくる。
デジャヴ。
そうだ、オラ、何度も何度もすれすれでこの気持ちから逃げてきた。
それも思い出す。

逃げた。逃げたんら。

でも、またこうやってる。

どこまでも一度任された責任はついてまわる。

一人の生活と

リーダーの生活

どっちがいい?

どっちなんて・・・・・・。


「二人の時はちょうど良かったかもな・・・」

答えが出てしまった。
・・・ジャガーのせいだ。

ぶんぶん
首を振り考えを散らそうとする。

「・・・・」

こんな気持ち気づきたくなかった・・・。

オラは、ずっと、一人だったから、
皆にとっての、特別なリーダーでいることが居心地いいと思ってた。
だけど、誰か一人のための特別な同居人っていう存在になって、そっちのほうが何だか良かった。

誰か一人のために、特別になることが
初めてで、初めてでわからなくて。
その気持ちが、一番良いだなんて思ってなかった。
もっともっと楽しくなるって思ってた。

「なぁなぁ、本当にあの3人もここに呼ぶのか?」
「当たり前らろ。皆宿なしなんら。オラを頼って来たんらもん」
「でも、でもー。お前がそんな責任感じることないと思うずぇ。」
「そんなんじゃねぇら」
「オレは!・・・・・・・二人で住んどきたいの!」

「フフフおまえなぁ、オラを独り占めすんなって」

目を細ばす。

この間からわかってた。何となくイヤだって。
独り占めされないことへの物足りなさかと思ってた。
何処まで世話好きなんらろうオラ、とか思ってた。
でも、違う。
逆。
ケミおを独占してたのは、オラだ。


目を強く閉じる。
もうこれ以上、嫌な自分を見たくない。
深呼吸し、首を横に振る。
忘れろ、忘れろ。


皆を起こして、何時も通りに、

言ったらろう、リズム崩されるのは・・・・ヤなんらって。くそ。

PR
忍者ブログ [PR]